第5章 幼馴染みと思い〔前編〕
「しかし、今の彼には"アレ"があります。全てないとは言い切れないでしょう」
「まあ、それはそうっスけど……」
「……………」
「彩菜、どうするでござる?」
彩菜は考えていた
確かに、今の似蔵には"アレ"がある
いくら小太郎でも、どうなるか………
しかし………
「(いくら"アレ"でも、まだ寺子屋に通う子供みたいなモノ。何かしらの傷ぐらいになるだろう。それに、興奮している似蔵だ、大方斬って、生死を確かめてなかったとみた)」
彩菜は考えて、決断をした
「………放っておけ」
そう言って、彩菜はその場を後にした