第3章 光鬼と闇姫
「えっと……、何処だろう」
江戸に出た彩菜は、相手の手がかりになるモノを探していた
「(捜すとは言え、指名手配されてる身分だから、探し出せる範囲は、限られてくるわね)」
公に自分の身分を公表出来ない為、捜査は難航し、もどかしい思いだった
「はぁ………」
ドンッ――――……
考え事をしていた彩菜は、誰かとぶつかってしまった
「あっ、ごめんなさい」
「いえ。此方こそ、すいません」
相手は、メガネをかけた好青年だった
「本当鈍臭いアルな、ダメガネ」
「ちょっと、酷いよ。神楽ちゃん」
神楽と呼ばれるチャイナ服にお団子頭の女の子は、酢昆布をくちゃくちゃさせながら、メガネの青年に言い放った