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【テニプリ】桜の木の下で

第11章 【epilogue】




叶えたよ・・・


「手塚、ドイツに行っても頑張ってくれ、このジンジャーエールは餞別・・・」
「はいはい、手塚くんは気持ちだけで十分だって!」


彼女に引きずられるように乾が帰って行く。


「あぁ、せっかくのジンジャーエールが・・・」
「もう、そればっかり!乾くんは高校になっても変わらなそうね?」
「変わらないかどうかは解らないが、とらなければならないデータは山のようにある・・・」
「乾汁もデータもいいけれど、私にとっては一緒に過ごせる最初で最後の一年間、すごく楽しみなんだけどな・・・?」
「あ、あぁ・・・もちろんだ。」


楽しかったね・・・


「ほら、隆も片付けなんていいから、彼女を送ってやれ!」
「あぁ、悪いな、おやじ。あと帰ったらやるから。」
「いいってことよ、おまえの彼女だけ肩身の狭い思いさせるわけにはいかねーからな!」


河村が照れながら彼女を送りにいく。


「今日は色々手伝ってくれてありがとう。」
「いえいえ、楽しかったです~・・・でも、先輩が卒業しちゃって寂しいです・・・」
「あー・・・何時でも店に来てくれよ。俺、修行頑張ってるから。」
「はい!試食なら任せてください!何百人前でも食べます!」
「はは、1人前で十分だよ・・・」


楽しかったよ・・・


「学校が違っても、俺達ずっとゴールデンペアだかんな!」
「あぁ、もちろんだ、英二。」
「ほら、いつまでもくっついてないで、あんたは彼女でも抱きしめてなさいよ!」


大石の彼女に引っ剥がされ、菊丸がふてくされながら、でも照れながら彼女と手をつないで帰って行く。


「全く、大石の彼女はいっつも俺が大石にくっつくと怒るんだよな!」
「ふふ、ヤキモチ焼いちゃうんじゃない?」
「男同士なのに?」
「うん、男同士でも・・・私だって・・・同じだよ・・・?」
「にゃ~♪」
「え、英二くん!?」
「あ、ご、ごめん、あんまり可愛かったから、つい・・・」
「もう・・・」

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