第10章 【菊丸ステップ】
女子達が遊びに来たのでまくら投げは強制終了。
今度はトランプしたり おしゃべりしたり・・・時間がたつのも忘れて盛り上がる。
みんなで盛り上がるのも楽しいけれど、璃音ちゃんと2人きりにもなりたいなぁ・・・なんてこっそり思ってみたりする。
「おいっ!!先生が見回りに来るぞ!!隠れろ!」
いつの間にか就寝時間はとっくに過ぎていた。
こんなところ見つかったら、みんなで正座じゃ済まされない!
慌てて部屋の電気を消して、近くの布団にもぐり込む。
もぐりこんだはいいけれど・・・あれ?・・・既に誰かいる・・・?
「キャッ」
「ほえっ!?・・・璃音ちゃん・・・?」
「あ・・・え、英二・・・くん・・・?」
わっ!わっ!!偶然とはいえ・・・今、璃音ちゃんと同じ布団の中・・・?
これってすんげーラッキー・・・じゃない!ない!
・・・でも・・・璃音ちゃん、甘い香り・・・シャンプーかな・・・?
・・・って、俺ってば、こんなときに何考えてんだよ!!
「あ、そ、その・・・出ようにも・・・先生が・・・」
「うん、だ、大丈夫だから・・・そ、その・・・う、動かないで・・・?」
「ん?・・・むにゅ・・・?」
見回りの先生が出て行った後、2人でそ~っと布団から顔を出す。
「あ・・・そ、その・・・えっと・・・璃音ちゃん・・・ご、ごめ・・・」
「・・・だ、大丈夫・・・だから・・・私・・・部屋に戻るね・・・!」
今のって・・・その・・・もしかして・・・?
や、やわらかかったなぁ・・・璃音ちゃん・・・
う・・・それにしても、このままじゃ・・・こんな時にヤバいって!
こうなったら今夜はこのまま寝てしまおう。
そのままもう一度頭から布団をかぶる。
かぶったところで璃音ちゃんの香りがしっかり残っていて・・・
・・・これって、ますますヤバいんじゃ・・・
「なんだよ、英二、もう寝んのかよ?」
「クスッ、英二はきっと布団から出れない事情があるんだよ。」
不二のやろう・・・後でみてろよ。
絶対仕返ししてやんだかんな!!