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【テニプリ】桜の木の下で

第10章 【菊丸ステップ】




先生の目を盗んでそーっと振り返る。
あぁ・・・璃音ちゃん、真面目な顔も可愛いなぁ・・・
シャープペンを唇に当てて小首をかしげるしぐさ、考えるときの癖かな~?


あ、不二と目が合った。
な、なんだよ、その笑顔?
・・・も、文句あんのかよぉ!!


うわっ!!不二のやつぅ、璃音ちゃんにこっそり話しかけた!
不二に笑顔で答える彼女・・・やっぱかわいい・・・って、違~う!
2人して何そんなに楽しそうに話してんのさ!?


「き~く~ま~る~!!」
「ふぎゃ!!」


突然頭をパコッと叩かれ顔を上げると、丸めた教科書をもった先生が鬼のような顔をして立っていた・・・


休み時間、彼女が席を立ったのを確認して振り返える。


「不二ぃー、さっきは2人で何、楽しそうに話してたんだよ~?」
「別に・・・大した話じゃないよ?」
「何だよ~、教えてくれたっていいじゃんかーーー!」
「ふ~ん・・・そんなに気になるんだ?」
「べ、別にぃ・・・それより何話してたのか教えろよぉ~!?」
「クスッ、駄目だよ、僕と小宮山さんの2人だけの秘密だからね。」
「ぶーーー、なんだよ、それぇ・・・」


ちぇ~、不二のやつ、結局教えてくんねーの。
しかも、俺の気持ちに気づかれて、魔王に弱みを握られた。


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