第2章 【SO】月島蛍 〜マワル、ユレル、ヲモイ。〜
彼女の手を優しく握る。
緊張で少し汗ばんだ手。
こっちまで緊張してるみたいにドキドキがうつる。
女子の手って、こんなに小さかったっけ。
そんな事を漠然と思わせるほど、さんの手は僕の手ですっぽりと包める大きさだった。
『月島くん、優しいね。』
「別に。さん、一生懸命で。なんか危なっかしくてほっとけないダケ。」
『そうかなぁ、、、。でも、今日は付き合ってくれてありがとね。内心、来てくれないんじゃないかと思った!』
「ギリギリまで悩んだけどね。でも、まぁ久しぶりの遊園地も悪くないね。さんの弱点発見したし。」
そう言って意地悪く笑ってやると、つられて彼女も、意地悪って言って笑う。
なんなのさ。
このドキドキは。
彼女の笑顔は僕の心をこんなにも掻き乱す。
「もうそろそろ、頂上じゃない?」
『そうだね!怖くて下見れないけど!!』
ぶふっ
『ちょっと笑わないでー!!』
ちゅっ
『、、、、へ?』
「何そのマヌケ顏。」
僕は彼女の顎を掴んで、こちらを向かせ彼女の唇に自分のを重ねた。
柔らかいぽってりとした唇に、数回唇を押し当てる。