第9章 6/13菅原孝支HB 〜君の見ている風景の先へ〜
クラスメイトに共犯者に仕立て上げられてから一週間が過ぎ、テスト期間を終えて、通常通り部活が始まった。
西谷と旭が戻ってきて、バレー部はなんとなく形になってきて、動き始めているのを俺は肌で感じていた。俺はといえば、影山という天才一年セッターの存在に自らの立ち位置を脅かされ、確実にあるその才能の差に半ば諦めにも似た境地にいた。
『菅原!』
「うわっっ!か、ビックリしたなもー!」
その日、部活の帰り校門に寄りかかっては俺を待っていた。
ちなみに一緒に帰る約束はしていない。
田「す、スガさんに彼女っ!!?」
日「うわっっっ!ままままじですか!?」
菅「こらこら、違うからなー!、どうしたの?」
『菅原に来て欲しいところがある。』
菅「それって今から?」
『そう!、、、乗って!』
あの屋上の時みたい手を引っ張るから、俺は彼女の自転車の荷台に乗った。
え、、、女子とニケツで男が後ろってどうなんだ!?
目を丸くして突っ立っている、日向と田中がどんどん遠ざかっていく。
「なぁ、俺漕ぐよ?重いべ?」
『コンビニ寄るから、そしたら代わって。』
「おぉ。って行きたいところってコンビニ?」
『違う。』
彼女がよろよろと自転車を走らせ、俺たちはコンビニに立ち寄り、何故だかカップラーメンを買ってお湯を入れて再び自転車に乗った。
俺が自転車を漕いで、お湯の入ったカップラーメンを両手に持った彼女が今度は後ろに乗る。
『3分以内に着かないとラーメン伸びる!』
「なんでラーメンにしたんだよー?」
『ちょっと!菅原ガタンってしないで、ラーメン溢れる。』
「無茶言うなよなー!」
『ほら、そこ右。烏野公園に行くの。』
公園?