第8章 おでこに…
気持ち悪いんですけど
と、言いたいのを我慢して…
「…………分かりました」
作り笑いで答えたら「よろしくな」と私の頭をポンポンとして去ってく。
渋谷くん達には見向きもせぇへん後ろ姿。
私はブツブツと鳥肌を浮き上がらせてた。
今のが今滝先生の事を苦手とする理由。
事あるごとに手握られたり
胸に肘を当てられたり
今みたいな事をされる。
何しか触ってくる事が多いねん。
他の女の子からしたら
嬉しいんやろうけど…
毎回、鳥肌立たせてるんよね私は。
触られたところを振り払う。
今滝先生のおかげで
作り笑いが特技になりつつあるねん。
今日は最悪な日。
雨だし、今滝先生に触られるし、放課後…
「(はぁ……嫌やなぁ…)」
渋谷くん達の存在を忘れるくらい
気分が沈んで行った。