第7章 勘違い。
錦「すばるくーん、迎えに来たでー」
渋「おー」
錦戸くんが渋谷くんを
迎えに来るから騒ぎ出す女の子達。
男前が2人も揃えば
騒がすにはおられへんよね。
この光景が当たり前過ぎて
今日の今日まで
ちゃんと見て無かったや。
錦「って、も来んの?」
「え、いっ、い…」
渋「せやで。今日も1人やから」
「へっ!?」
錦「そうなんや、寂しいもんな1人は」
「あ、いや、その…」
渋「つう事やから、行くぞ」
後ろ襟を掴んでた手が
今度は腕を捕まえ
女の子達の視線を浴びる中
教室から連れ出される。
渋谷くんって
結構、強引よね。
なんて思いながら
廊下を進んでると…
「何あれ」
「なんであの子なん?」
擦れ違い様に聞こえる小さな声達。
それらが全部
自分に向けられていた。