第9章 好きなタイプ。
「………良く分からないです」
渋「は?好きなんやろ?」
「それも良く分かりません、」
渋「じゃあ…気になってるって事か」
「気になってる…んですかね」
それが正解なのかさえも分からなくて。
ただ、頭の中では
消しゴムを貸した時から
ずっと渋谷くんの事を考えてる。
たった数日だけど
片時も離れてない。
「………次は渋谷くんの番です」
渋「ちゃんと聞いてへんのに?」
「言いました!良く分からない人です!」
渋「雑やなぁ」
「良いんです、雑で!さ、どうぞ!」
渋「急に元気になってるやん」
「良いですから、早く!」
渋「えー…どうしよっかなぁ〜…」
と、姿勢を変え
背もたれに身を預けた。
そして、もたれたままの状態で
顔だけを私へ向ける。