第9章 好きなタイプ。
今、ここで名前を言ったところで
失恋って言うのは確定やん?
結果を分かってて
告白するなんてさ…
わざわざ自分から
傷に塩を塗るような事せんでもえぇよね…?
「………やっぱり言えません」
渋「何やそら」
じゃあさ、渋谷くんの好きな子ってどんな子なん?
同じクラスの子?
先輩?後輩?
もしかして
違う学校の子?
心の中でやと
たくさん話かけられるのに
声には出せなくて。
渋「ほな、どんな感じの奴なんかだけ教えてや。あ、同じクラスの奴か?それとも後輩か?先輩か?それか他の学校の奴か?」
「…………ふふ、」
渋「何笑ってんねん」
「や、ちょっと…はい、」
私が心の中で聞いた事を
まんま聞き返されたのが
何だか嬉しかった。