第9章 好きなタイプ。
渋「ちゃうで、」
「へ?」
私に振り返り「全然、好みちゃうわ」と言い退けた。
「な、なんでっ!?香絵ちゃん美人さんですよ!?」
渋「美人やから何やねん。言うたやろ?今はタイプちゃうって」
「あ…」
そういえば言ってたや。
言われて思い出した。
そして、同時に…
美人が好みじゃないなら
どんな子が好みなのか?
なんて疑問が浮かぶ。
「じゃ、じゃあ…今の好きなタイプってどんな子なんですか?」
渋「おっ、なんやなんや。俺に興味湧いたんか?」
「え、あ、まぁ…」
渋「んじゃあ、教えてや?俺にも」
「何を?」
渋「好きな奴」
「…………なっ、そ、それはっ」
渋「言われへんなら俺も言わんわ」