第2章 見た目。
渋「…………なんか勘違いしてへん?」
「へっ…?」
呆れたような声に
素っ頓狂な声が出てた。
顔を隠していた日誌を
ゆっくり下げてくと…
渋「これ、返しに来ただけや」
と、私の机の上に置かれたのは
貸したマイメロの消しゴム。
返す為に、わざわざ教室まで来たの?
だとしたら、私ってば
凄い失礼な事を言ってもうた…
渋「………俺の事、怖がってんのは知ってるし」
「………………」
渋「あと、女殴ったり金巻き上げるなんて趣味はあらへんから」
それだけを告げると
背を向けてドアへ歩き出した。
何故だか分からないけど
その背中が寂しそうに見えて…
「あっ、あの…!」
気付けば、呼び止めていた。