第9章 好きなタイプ。
香「そっかぁ〜…もとうとうしたんやねぇ」
「うん…」
良かった良かった、と目を閉じて
しみじみしてる香絵ちゃん。
そのリアクションが
いかに自分が恋とは
無縁やったのかを
教えてくれていた…
「あれ…?」
香「どったの」
「いや…今気付いたんやけど、」
香「何を?」
「…………好きな人居るん?」
めっちゃ聞き流してた。
冒頭の『もとうとうしたんやねぇ』という言葉。
も、って。
つまりそれは
香絵ちゃんも
恋をしてるって事やんか。
香「好きな人?居るよ、そりゃあ」
「あ、そうな………えぇっ!?ほんまに!?」
香「うん」