第9章 好きなタイプ。
「どう言えば消してくれるやろ…」
香「無理やね」
「なんでっ!」
めっちゃ即答やん!
間が全然無かったし!
香「っていうか、あんた渋谷の事好きなの?」
「へっ?」
香「あ、違った?」
「え、や、その…違うくないですけど…」
なんで分かったの。
(もしやエスパー?)
隠すつもりは無かったけど
あっさり言い当てられるとは。
しどろもどろする私を
机に片手で頬杖ついて
微笑む香絵ちゃん。
「私、出過ぎてる…?」
香「なんとなーく」
「え、」
香「まぁ、渋谷は気付いてへんと思うけどね」
気付かれてたら困るわ。