第9章 好きなタイプ。
首を振って振り向く事を拒否。
見れる訳無いやん。
いちいち顔赤くさせる
面倒くさい奴って
思われたら嫌やもん。
渋「何であかんねん」
「………だって顔赤いから」
渋「それが見たいんやけど」
「断固拒否します」
何故に見たいの。
もうほんまに分からへん…渋谷くんの事。
私の赤面見ても
保養にもならんし
何の価値もあらへんのにね。
と、自虐してたら
顎へ伸びて来た指が
私を横へ向かせた。
渋「ふはっ、赤過ぎやろ」
「だ、だから見ないでって…」
渋「想像以上に赤かったわ」
なんて笑いながらゴソゴソと
スボンのポケットを探り
携帯を取り出したら
何やら操作をして上に掲げる。
「何をなさるおつもりで?」
渋「えー、記念撮影」
「なっ、ちょ、だっ」
手を伸ばして
自分を隠そうとする前に
カシャと鳴った。