第9章 好きなタイプ。
赤い、というのは
絶対に私の耳の事で。
確信出来るのは
自分でも分かるくらい
耳が熱いから。
だって仕方無いやん。
男の子と密着なんて
慣れてへんねんもん。
(2回目やけど)
恥ずかしい…
渋谷くんにしてみればこんな事も
服を着る、やなんて
例えが可笑しいけど…
それくらい当たり前なんやろうね。
やったらさ、もしもの話。
渋谷くんが私じゃない子に
声かけてたら
こうやってその子の事も
抱き締めるんかな…?
そんな疑問が
ふと湧いちゃって。
ただの仮想話やのに
抱き締めてるとこ想像したら…
めっちゃ嫌。
抱き締めるのは
私だけにして欲しい
なんて変な独占欲も湧かせてる。
渋「なぁ、」
「……………はい?」
渋「こっち見て」