第9章 好きなタイプ。
「(幸せぇ〜)」
バナナオーレを啜りつつ
ふ、と目線を横へ。
………なんかめっちゃ見られてる。
(いや、睨まれてるやね)
やけども、バナナオーレを摂取した
今の私は完全に無敵の怖いもの無し!
「何か付いてますか?」
渋「え、や、その…」
いきなり落とされた目線。
後頭部をポリポリ掻き出して
どうしたんか、と
渋谷くんを見てたら
手の動きが止まる。
そして、あぐらの真ん中へ
手が降りて来たのと同時に…
渋「ごめんな、」
申し訳無さそうな声で
ポツリ、と呟いた。
謝られるような事
されてへんから
きょとんとなる。
むしろ、バナナオーレ貰った癖に
ありがとうを言えてない私が
謝るべきやんか。