第9章 好きなタイプ。
ん?
なんか渋谷くんらしき声が
聞こえた気がする…
いやいや、まさか。
そんな訳あらへん。
やって授業中やし。
幻聴が聴こえるとか…凄いわ自分。
と、横を見たら…
「…………………あれ…」
渋「なんや?」
「渋谷くんが居る」
幻聴の次は幻覚ですか。
いやぁ…好きやからってどんだけやねん私。
(人を好きになるって凄いわ)
渋「そら居るやろ、迎えに来たんやから」
「え、迎え…?」
渋「訳は後や。取り敢えず拭け、手」
「あ、じゃあ…お、お願いが…」
渋「何やねん」
「…………スカートのポケットからハンカチ取って貰えませんか?」
すっごい手濡れてるねん。
(というか幻覚やなかった)