第9章 好きなタイプ。
渋「さぁ、今日はどこにしたろっかな」
「………え?な、何を?」
渋「何をって…ペナルティーやん」
ニッと笑い私の手を取った。
そして、また引っ張られるように歩き出せば「放課後、楽しみにしとけよ」という意地悪な笑みにヒヤヒヤし出したのは言うまでもなく。
放課後は香絵ちゃんと帰るんやけどなぁ…なんて思いながらも無理ですとは言えなかった。
渋「何処にしたろ…あ、してもらうんもありよな」
「あ、あの…」
渋「ん?」
「心の声漏れてますが、」
渋「盗み聞きすんなや、耳塞いどけ」
いやいやいや。
この距離で
聞こえん方がおかしいし。
耳塞げと言うんなら
直ちに手を離して頂きたいです。
やから、手を離そうとするも…
「っ…」
離れるどころか
さっきよりも強めに
握り締められた。