第9章 好きなタイプ。
「向こうが相手を選ぶと思うんやけど…」
香「やから選ばれてんでしょ、あんたが」
「そっ、そんな事………っだ!!」
あらへんし!と否定したかったのに
後頭部に凄い衝撃が走って
痛くて変な声が出た。
な、何?
ジンジン痛む頭を押さえながら
後ろへ振り返れば「おはようさん」なんてニヒッと笑い肩からバッグを下ろしてる渋谷くんが。
位置的からして
後頭部に当たったのは
絶対にそのバッグやん!
普通、女の子の頭に
バッグなんか当てへんって。
(謝りもあらへんし)
「痛いんですけど…」
渋「まずは朝の挨拶やろ。昨日、言うたん忘れたんか?」
両サイドから
ほっぺたを引っ張られ
伸びてる私の顔を見て笑った。