第9章 好きなタイプ。
今日も今日とて
雨は降ってへんけども
朝から灰色の空。
教室はいつもと変わらず
昨日のテレビの話やらで
盛り上がっていたり。
そんな教室の光景を
ドアに身を隠して
ドキドキしながら伺う。
「(良かった…)」
まだ来てへんみたい。
どんな顔して会えば良いのか分かんないもん。
(どうせ顔合わせるんやけどさ)
ホッとして教室へ入ろうとしたら…
「おっはよー!!」
背中に強烈な痛みが走ったのと
元気な明るい声がしたのは同時で。
後ろへ振り返れば
3日振りに会う
親友の中原香絵ちゃん。
もんのすごい美人さんで活発な子。
「おはよ、香絵ちゃん」
香「もう…めっちゃ会いたかったっ!」
ギューッと思いっ切り抱き締められる。