第8章 おでこに…
肩と背中を包んだのは
どうやらパーカーみたいで。
渋「そんなに騒ぐんなら中に1枚着とかなあかんやろ」
「………ごめんなさい…」
渋「俺の前だけなら着んでもかまへんけどやな…」
なんてブツブツ言いながら
私の腕を袖に通す。
なんで渋谷くんの前だけなら良いのよ。
というか、あなたは私の何なの。
どうなったらそういう発言に行き着くのか。
渋「よし、出来たぞ」
「す、すみませんなんか…」
途中まで上げられたファスナー。
肘のところまで捲られた袖。
この歳になって
人に服を着せられちゃうなんて…