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初 恋 ア ン ブ レ ラ

第8章   おでこに…


資料室へ向かう足取りが物凄く重い。


はぁ…

このまま足滑らせ
頭でも打って
意識無くさへんやろか?と本気で思うくらい嫌。

めっちゃ遅く歩いたり
階段もゆっくり上がったり…

思いつく時間稼ぎをしたって
進むのは進んでるんやから
辿り着くんよね。















 「(はぁ…)」




階段を上がり切り
後はこの角を曲がったら…

そう思えば
気持ちが益々沈んでく。


あーぁ…


ほんと自分が誰かの描いた物語の主人公でありたかった。

何かある度に
すぐ駆けつけてくれて
私の心をもかっさらってくような…

そんな王子様が居て欲しかった。

















 「(はぁ…)」



と、足を止めて
何度目か分からない
ため息を心でつく。

角を曲がる事に
躊躇っていたら
後ろから勢い良く
誰かに手を掴まれ…
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