第1章 夏の思い出作り(赤)
テレビはつけてへんから
やけに静かで
変態の寝息だけが聞こえる。
マジ寝やん、これ。
体痛くないんかな?
それよか膝枕で
本気寝する人が居るって
初めて知った。
こういうのってさ
男の人が女の人に触りたいだけの
下心から来る不純な行為やとばかり
思ってたから
なんかびっくり。
「………………」
ゆっくりと上下する肩。
スッと伸びた鼻筋。
まつ毛長い
目は大きい
でもって顔は小さい。
良いとこしかあらへんやん。
男前って
この変態の為にある言葉なんやわ。
うん、絶対そう。
あー、むかつく。
こんだけ美形やと
人生楽しいやろうね。
一度でいいから
美女になりたい…
と、切実に思う。