第1章 夏の思い出作り(赤)
『やっと出た』
「しつこい」
『は?掛けて来たんは、そっちやろ』
「お願いがあって掛けただけで全然気なんか向いてませんから。もう掛けて来ないで下さい」
『いやいや、姉ちゃん…それは幾ら何でも酷いわ。俺の息子も、ヤられへんのかーって泣いてんぞ』
「…………………さようなら」
また通話を切れば、また着信。
えっ、ほんましつこい、この人。
掛けんきゃ良かった…
って後悔してる場合ちゃう。
どっか寝れそうな場所を探さな。
今、何時やろ?と着信中のスマホを見れば20時を少し過ぎたところで。
着信が止んだと思ったらメールが来た。
"お願いって何なん?保証人とかは無理やで"