第1章 夏の思い出作り(赤)
「とりあえず先に飯やな」
「ですね」
「めっちゃ空いてるんか?」
「や、そこまでは…何となーく空いたかな?って感じです」
「……………それ空いた気がするだけやからな。そんなんで食うからここに余計なもんが付くんやぞ」
と、服の上からお腹の肉を摘まれる。
悲しいかな。
変態の手に収まるくらいあるねん。
(自分でも引くわ、これ)
余計なもんって
確かにそうやから
何も言い返せない。
そんなはっきり言わなくても
良いと思うんやけど。
もうちょっとこう優しさ…
は、ある訳無いか。
今更、やんわり言われたって遅いし。
(純情な乙女心はズタボロ)
この変態には乙女心なんて通用せぇへん。