第1章 夏の思い出作り(赤)
ザッザッ、と箒の掃く音。
海の方からする楽しそうな声。
扇風機の回る音。
それらが虚しく耳に響いて
私を切なくさせる。
「……………」
可奈達に誘われた旅行やったのに
お店の手伝いする事になって…
変態が声かけてくれたから
海の家の店員、という経験も出来た。
海にも入り
フルーツ盛り沢山のかき氷も食べたし
甘くて美味しいスイカも食べれて。
赤い水着も初挑戦したし
玉ねぎも食べれたんよね。
(食べてばっかりやん)
日射病にもなったけど…
「…………………」
帰る事が寂しく感じるくらい楽しかった。
明日も楽しく過ごせると良いな…