第1章 夏の思い出作り(赤)
無人のお店を見て
ホッ…と胸を撫で下ろし
お店の真横を通り抜け
歩道へ上がる階段に差し掛かった時…
「おっ、さっきの姉ちゃんやん。帰るんか?」
なんて声が背後からして
振り向けば、裏口のすぐ横下にある
小さな洗い場近くで
しゃがんで壁にもたれ
煙草を吸ってる、あの店員さんが居た。
「いつでも掛けて来ぃーや」
と、咥えタバコで手を振る
笑顔な店員さんを無視して階段を駆け上がった。
あの人と楽しい思い出なんか
作れるはず無いやん。
チャラくて軽い人は
女だったら誰でも良いんやから。
そういう男なんかお断りやわ。