第1章 夏の思い出作り(赤)
「他の奴らの目が腐らんように隠したらなあかんやろ」
「細いから隠れへんでしょうよ」
「細い言うな。気にしとんねん」
「あ、でも…」
「ん?」
「変態みたいな人が彼氏やったら幸せやと思います」
変態やけど男前やし
変態やけど料理出来るし
変態やけど優しいから。
この変態の彼女になった人達は
幸せが保証されてたんやろうね。
「…嬉しい事言うてくれるやん」
「変態なとこが無かったらもっと良いですけどね」
「それは無理やな」
「残念です、」
「残念言うなや」
話しながら歩いてると
あっという間やね。
目の前はもう海。
「今日こそは…レッツ、スイミングッ!」
「あ、ちょ、おいっ」
変態から手を離して
海へ向かって走る。
後ろから「待て!」と変態が追いかけて来てた。
待たへんしー!
「……うきゃぁぁぁあっ!」