第1章 夏の思い出作り(赤)
「お待たせしました…」
更衣室を出て
恐る恐る変態の元へ行けば
もう既に海パンやった。
………体、細過ぎやろ!
(並んで歩くの止めよ)
「おー、えぇやんえぇやん」
「………これ変態の趣味ですか?」
「せやで。赤いやつな」
「布の面積小さめのも…?」
「や、それはマルの趣味」
「……………」
まるちゃんって人…かな?
どんな方か存じ上げませんが…
めっちゃ恥ずかしいです、これ。
(ポロリ、行っちゃいそう)
このまま砂に埋めていただきたいくらい…
「こういう水着初めて着ました…」
「そうなん?」
「いや…ほんとこれは目腐らせます。ごめんなさい…」
「なんで謝んねん。めっちゃ可愛いやんか」
そう言って微笑むから
不覚にも、またドキッとする。
か、可愛いって…