第1章 夏の思い出作り(赤)
あ、でも今日来るんやんね?
よこやまさんとまるちゃんって人が。
多分、2人同様
かっこいい人達なんやろね。
類は友を呼ぶって言うし。
「……すみません、お手洗い行って来て良いですか?」
「いってらっしゃーい」
「あ、ちょー待て」
「何ですか?出ちゃうんですけどっ」
「出ちゃうんか…やらしいな」
調理場から出て来た変態は自分のキャップを私に被せてくれた。
後ろでニヤついてる大倉さんが…
「ひゅーひゅー!紳士やねぇ、すばるくんっ!」
と、変態を茶化してるけど
そんな声も遠くに聞こえるくらい
胸がドキドキしてる。
キャップを被せてくれた時
変態が凄く優しい笑みを浮かべたから…
「……あ、ありがとうございます、」
「ん。はよ行かな大変やぞ」
「はい、」
お店の表から出て
トイレへと駆け出す。
どうしよう…
なんかドキドキが
止まんないんやけど…