第1章 夏の思い出作り(赤)
この展開は
もしかしてやなくても…
めっちゃ危険なやつ!
暴れようにも
山積みにされたDVDや
変態に乗っかられてるせいで
抵抗出来へん。
「限界や、」
「な、何がっ…」
じーっと私を見つめる真顔が
またもや近付いて来る。
ガチでダメなやつ!
惚れさせたる宣言を
受けて立ったけど…
いくら何でも
強引過ぎへん?
「や、止め…」
キスされる!と思い
きつく唇と目を閉じれば「眠い…」という声と一緒に体全体に重みがかかった。
ゆっくり目を開けば
そこに変態の顔は無く
左側の耳辺りが
やけに温かくて
振り向けば
目を閉じた変態の顔が。