第1章 夏の思い出作り(赤)
「残さんと食えよ」
「…………」
少し小さめのテーブルで
向き合って晩ご飯。
手を合わせて
いただきます…
をする変態。
そんな変態の前には親子丼。
(めっちゃ美味しそう)
「………女子か」
「あ?なんか言うたか?」
「いえ」
料理出来るとか卑怯や。
盛り付け方や丼のサイズとか…
もう女子やんか。
何なん、この変態。
(足りるんやろか、そんな量で)
「あの…」
「ん?」
「親子丼食べたいんですけど、私も」
「体調悪い奴が何抜かしとんねん」
「悪くないです。元気ですよ!だから、」
「大人しく、それ食うとけ」
それ、というのはスープ。