第1章 夏の思い出作り(赤)
ふと目に止まった時計。
あ、もう3時なんや。
時間経つの早いなぁ。
なんて思いながら
かき氷の器を
調理場へ持って行く。
そして、流し台の前へ着いた時…
「…………っ…」
視界がぐわんっと回る。
フラついて倒れそうになり
咄嗟にシンクを掴み
何とか倒れずに済んだ。
………目眩なんて久々やな。
多分、暑さにやられたんかも。
帽子も被らんと
炎天下の中歩いて来たもん。
まぁ、それも
良い思い出としようかな。
早く帰って
エアコンをガンガンに効かせ
いーっぱい寝たろーっと。
リア充な夏休みよりも
引き篭もってた方が楽やわ。
「………あっ…」
荷物、どうしよ?
変態の部屋に置いてるんやけど。
やったら、帰るに帰られへんやん。
まずったなぁ…