第1章 夏の思い出作り(赤)
「あ、おかえり~」
1人で無事にお店へ着いたら
お客さんは居なくて
大倉さんがカレー食べながら
笑顔で手を振ってくれた。
あ、美味しそう。
「もっとゆっくりして来たら良かったんにぃ~。店は大体暇やからさぁ~」
「そうは行きません。手伝いとは言え甘えてはなりませんよ」
「そのやる気、是非そこのおっちゃんに分けたげて」
大倉さんが指差したところを見れば
扇風機前で瓶のコーラを飲み
涼しんでる変態。
話しかけんなオーラを
背中に漂わせてる。
「もー、また勝手に飲んでる」
「うっさい」
「珍しくコーラやん。何があったん?」
「何も無いわ」
「あるって。普段、お水かお茶な人間やんか」
「暑いから、スカッとしたいだけや」
2人の会話に入れず。