第1章 夏の思い出作り(赤)
「…………何か?」
「いや、全部食うんかな思って」
「え、あ…食べれる自信はありません」
「なんやそら。自信あらへんなら頼むなや」
「こんなに量があるなんて知らんかったですし…」
知ってたら頼まへんって。
こんな量ですよ、って言うなり
メニューに書いてて欲しかった!
これなら、焼きそばで十分足りる!
「メニュー考えたんは大倉やから、量も大倉仕様やからしゃーない」
誰よ、おおくらって。
「ほな、貰ってえぇ?」
「え、あ、どうぞ、」
って、言うた時には
もう既におにぎりが持ってかれていて
店員さんとお客さんが
一緒にご飯食べるって
どういう事やねん、とツッコんどいた。
もちろん、心の中で。