第7章 どこまでも主役になれない。
「呑み過ぎやろ」
「……………そんな事ありません」
「大丈夫なんか?」
「大丈夫だから呑んで…ってなんで隣に座るんです」
「代われって言われたから」
「嫌なら…丸山さんのとこへ戻ればいいじゃないですか。私と居たって楽しくないでしょうし」
グラスいっぱいに注いだビールを
水でも飲むかのように
ゴクゴクと喉を鳴らし
一気に呑んだ。
体と頭が熱くなりだす。
心臓の鼓動も早くなり…
ちょっと勢い付け過ぎたかも。
頭クラクラして来たし。
「何怒ってんの」
「怒ってないです」
「喋り方がいつもよりきついやん」
「………放っといて下さい」