第7章 どこまでも主役になれない。
部屋を出たところで
トイレはさっきのお店で
済ませちゃったから
受け付けのとこにあったソファーで時間を潰す。
「(はぁ…)」
心の中でため息。
何も言わずに
このまま家へ帰っちゃおかな…
いやいや、それはダメだ。
失礼な上に
こんな薄着じゃあ寒過ぎる。
それに、バッグ置いたままだし。
なんて言い訳して帰ろう?
誰にも心配や迷惑をかけない理由…
「…………………」
そんなのある訳無い。
参ったなぁ…
戻らなくていい方法を
探すのって難しいや。
と、ソファーから重い腰を上げ部屋へ向かった。