第7章 どこまでも主役になれない。
部屋のドアを開ければ
横山さんがドラゴンボールを歌ってた。
他の人達は
纏まって座ってのに
広さを利用して
あちこちでくつろいでる。
「あ、戻って来た!早く早く!」
入ってすぐ左側に居た大倉さんから
手招きされ近付いてく。
渋谷さんは
さっきと同じ場所に居た。
(やっぱり後ろ姿…)
「はいっ、マイク!」
「え?」
「横山くん終わったらちゃんなっ!」
「えぇっ!?や、良いです良いです、私、下手くそなんで…」
「下手でもえぇの。ちゃんの歌声を聞きたいねん、俺らはっ」
「………………………」
ニッコリ笑顔な大倉さん。