第6章 用意された舞台。
男の人の車の助手席って憧れちゃう。
今までで1回しか乗った事ないの。
(おまけに信ちゃんの車)
身内をカウントしなければ
助手席経験無し。
「あっ、」
マンションを出る前に
昨日覗いてなかったなぁ、と
何気無く開いた郵便受け。
ダイレクトメールや
チラシに紛れて1通の封筒。
それは結婚式の招待状で。
またか、と溜息が出る。
みんなもう適齢期なのかな。
こないだから結婚ラッシュ。
一旦、招待状を郵便受けに戻して駐輪場へ向かう。
薬局はコンビニのもっと奥だから
自転車じゃないとちょっと遠い。
歩けって信ちゃんに言われてるけど
しんどいんだってば。