第4章 お鍋の日。
「ちゃん、結構酔うたな」
「んふふふふふっ、酔ってませんよぉ~」
「じゃあ、何?そのふにゃふにゃ顔」
「ふにゃふにゃしてませんー。ね、横山さんっ」
「ごめん、ちゃん。どう見ても酔うてるようにしか見えへん」
「えー…酔ってないもん…ねっ、大倉さん」
「うん、酔うてへん酔うてへん。やから、俺とちゅーしよう」
大倉さんが近付いて来て
んー、と目を閉じ
唇を突き出す。
同じように
目を閉じて唇を突き出した。
「……………?」
もう唇が触れても良い頃なのに
そんな感覚は無く
変わりに背中が温かくなって
更には口が何かで覆われた。