第2章 02.マネージャー
『まぁ…いいじゃん。(否定するのも面倒だわ。)』
なんて雑談しながらも手を動かしてる私ってなかなかやるんじゃない?
跡「おい、お前ら。部活始めんぞ」
跡部のその言葉で部員達は外へ出て行き、理恵に詰め寄られたが、「兄弟のことだよ」と言うと、納得してマネージャーの仕事を再開した。
てかなんであんたが一番反応してんのさ…。
ーーまぁ、いいけど。
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やはり午後は朝の仕事よりやる事が多くて、覚える事もたくさんあるけど、理恵の教え方が上手かったので、覚えやすかった。
まぁ、あと数日やれば慣れるんじゃないかなー。って感じ。
部活が終わって各自で着替え始める。
なんとこの部室にはシャワーもあるので、スッキリ爽快!
もはや、みんなの裸(あ、パンツはちゃんと履いてます)のことはスルーする事にしました。
向「んじゃ、オツカレー」
宍「俺も。また明日な。」
着替え終わった部員は徐々に減り、今は理恵と跡部と私の3人となった。
跡「まだ終わんねぇのか」
理「あとちょっとー。凌香は?」
『こっちも、もうちょいー。』
理恵は部誌、私はスコア表をまとめている。
私たちはこうやってやる事があるが、跡部はどうして帰らないんだろう?
やっぱ、部長だから責任があるのか?
なんて考えるとスコア表は綺麗にまとめ終えていた。
理恵も部誌を書き終えたらしく、大きく伸びをしている。
理「さて、帰るか!」
跡「終わったんならさっさと行くぞ。」
理「はいはーい!凌香、行こ!」
『うぃーっす』
私たちは手荷物を持って、部室を出た。
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…なんだ、この車は。
跡「送ってやるから乗れ。」
『え、でも…』
跡「でもじゃねぇ。いつも理恵は送ってるんだ。お前はついでだ」
『は、はぁ…?』
未だに状況が飲み込めない私の背中を理恵が押し、無理矢理車に押し込められる。
……ある意味、誘拐だぞ、これ。
理「んじゃ、レッツゴー!」
理恵のその言葉で車は動き出した…ように思えた。
…しかし、何故理恵は毎日送ってもらってるんだ?
もしかして、この2人って…?
なんて妄想を膨らませていると、跡部は得意なインサイトで見破ったのか、腕を組み、長い脚を組んだ。
跡「俺と理恵は従兄妹だ。」
『へぇー…えぇええ!?』
理「あれ?言ってなかったっけ?」
『聞いてねぇよ、バカヤロー』