第2章 02.マネージャー
結構ひどいことを言われてるのに、当の本人のジローちゃんは、「へへへ〜」とヘラヘラ笑っていた。
跡「お前ら、遅刻するぞ」
跡部のその一言で各自携帯で時間を確認して急いで準備をし始めた。
私と理恵が外でみんなを待っていると、次々と出てきて、みんなで教室へ向かった。
『(うう…視線が痛い…)』
主に女子からの視線を背中に感じながら、その日は過ごした。
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そして放課後。
風斗は今日も昼間からお仕事らしく、お昼休みに抜けて行ってしまった。
売れっ子は大変だわ〜。
なんて他人事じゃないんだよね。
私もこれからある意味大変な毎日を過ごすことになるんだし…。
なんて考えながら私は理恵とテニス部の部室へ向かっていた。
理恵はすごく嬉しそうにテニス部の話をしている。
相当部活が楽しいんだろうな。
私も理恵みたいに部活を楽しめるかな?
理「凌香!部室着いたよ!」
『へーい。』
いろいろ考えていたら、理恵に揺さぶられ、気づいたらテニス部の部室前まで来ていた。
まだ誰も来ていない部室へ入り、更衣室でジャージに着替える。
忍「なんや、俺一番やと思ったのに」
理「残念でした〜。」
理恵は嬉しそうに笑いながら忍足に向かって言った。
忍「機嫌ええな、理恵は」
理「そりゃ、機嫌も良くなるよ!ね?」
いや、そんな嬉しそうに「ね?」って私に言われても…。
私は乾いた笑いを浮かべていると、またドアが開いて、次々と部員が入ってくる。
各自挨拶をすると、さっさと着替え始める。
ーーあのー、女子がここに2名ほど居るんですが。
跡「あーん?何見てやがる。」
忍「俺の肉体美に見惚れてるんか?」
『は?いや、見慣れてるし…』
忍足の発言に思わず、そう呟いて返すとみんな目を見開いた。
…なんだ?
宍「み、見慣れてるってどういうことだ!?」
向「もしかして、彼氏がいるとか?」
『あー、いや…内緒。(だってなんか、面倒なことになりそうだから。)』
鳳「あ、でも、朝日奈先輩なら彼氏いそうですよね。」
なんて鳳が言うと一番先に反応したのは…
理「は!?私聞いてないよ!どういうこと?」
理恵さん、怖いです。せっかくの美人が台無し。
ってか、あんたは事情知ってるでしょ…。