第2章 02.マネージャー
『改めまして!今日からマネージャーとしてお世話になります、朝日奈凌香です。
とりあえず、試用期間の間だけですが、やるからには精一杯サポートさせていただきますので、よろしくお願いします!』
私がそう言うと、それを聞いてくれてた人たちが暖かい拍手をしてくれた。
『(思ったより良い人達なのかも!)』
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とりあえず、レギュラー陣の紹介をしてもらった後、理恵にマネージャーの仕事を教えてもらいながら、朝練を終えていく。
理「さすが凌香は教えやすいし、すぐ覚えてくれるよね。マジで助かるわ〜」
『それはどおも。まぁ、やるからには中途半端にはしたくないからね。』
私はそう言いながら、理恵とテニスボールを片付けていた。
理「よし、これで終わりっと」
『確かにこれじゃあ、一人では大変だね。』
いくらレギュラーと準レギュラーのみのマネージャーと は言え、この量のドリンクを作り、洗濯をし、掃除をして、片付けも手伝い…となると、一人じゃさすがに手が回らない。
理「でしょー?凌香がこのままマネージャーになってくれればなー」
部室に戻りながら理恵にそう言われれば、私は苦笑いをするしかない。
跡「集合!」
跡部のその言葉で200人もの部員が集まり、私達もそのあとを追った。
そして跡部の挨拶で解散の合図を送られれば、みんなバラバラに散った。
私達も部室に入り、片隅にある更衣室でジャージから制服に着替える。
しばらくして着替え終えると、更衣室から出れば、いきなり体に衝撃が与えられ、それと同時に目の前が真っ暗になった。
芥「凌香〜!俺、今日遅刻してないし、寝てないんだよ!」
『それって当たり前じゃない?』
犯人のジローちゃんに抱き着かれながら、そう答えると
隣から今朝初めて声をかけてくれた宍戸が横から割って入ってきた。
宍「いや、かなり珍しいぞ。」
『そうなの?』
宍戸に視線を移せば、宍戸は大きく頷いた。
向「今日槍が降るんじゃねーか?ってくらいには珍しいことだよな!」
向日がそう言うと周りのレギュラー陣がうんうんと頷く。
『(うわ、すごい言われよう…。)』