第2章 02.マネージャー
『ふぁ〜〜眠い…』
?「凌香、はよ。今日は早いんだな」
私が5階のキッチンで朝ごはんの準備をしていると、すば兄が首からタオルを下げた状態で現れた。
『すば兄、おはよー。今日から部活でさー』
昴「部活?ああ、昨日の夜言ってたマネージャーか」
『そう。本当とばっちりだよ…』
昴「ま、頑張れよ。」
『ありがとー。すば兄はこれからロードワーク?』
昴「そ。かな兄も走るらしいから待ってるんだ」
『なる。頑張ってねー』
なんて他愛のない話をしていると、リビングのドアが開く音がした。
要「すばちゃん、おはよー。おまたせ…って、凌香、早いね」
昴「今日から部活だと。」
要「あー、なるほど。頑張ってね。」
『ありがとー、かな兄』
昴「じゃ、俺らは行ってくるな。」
『はーい。いってらっしゃーい』
またあくびが出そうなのを抑えて2人に手を振って見送った。
-----
『あれ、早すぎた?』
朝食を食べてやっと目が覚めたところで、みんなが起きてくる前に家を出たはいいが、まだ誰も来ていないようだ。
『(うーん、どうしよう…)』
まだ何も教えてもらってないし、鍵もないから部室に入れない。
とりあえず、荷物を置いて誰かが来るのを待とうと思い、その場に座った。
-----
?「お前…誰だ?」
携帯をいじって待っていると、頭上から声をかけられた。
私は慌てて立ち上がり、お辞儀をした。
『おはようございます!今日からマネージャーとしてお世話になります、朝日奈凌香です!』
?「お前が跡部と理恵が言ってた新しいマネージャーか?」
『うん、たぶんそう。』
私達がそう話していると、部員が徐々に増えてきていた。
その内の誰かが部室の鍵を開けてくれ、やっと中に入ることができた。
ついでに私も入れてもらい、その後、理恵が来て、思わずほっとする。
理「凌香早すぎ!もうちょっと遅くていいのに」
『ごめんごめん、時間わからなくて』
私はそう言って理恵の方へ向かえば、振り返っていま部室にいるメンバーに再度お辞儀をした。