第7章 07.休日
絵「最近のプリクラって凄いね」
『ホント!岳人達が美白になってて面白い!』
向「うげー、そういうこと言うなよなー」
芥「肌白ー!」
出来上がったプリクラを順番に見ていく。
『はい、切るから貸してー。』
宍「おう」
宍戸からプリクラを受け取ると、5等分に切る。
芥「俺これ超大事にするー!」
向「俺も!」
『私もー!』
私はプリクラを折れないように財布に入れると、みんなも同じように財布に入れていた。
-----
気づけば、すでに6時をまわっていた。
宍「俺、そろそろ帰るわ」
向「そうだな。俺も帰る」
芥「じゃあ、俺もー」
お姉ちゃんと向日達も打ち解けたようで、みんな下の名前で呼び合っていた。
絵「じゃあ、私たちも帰ろうか?」
『そうだねー。って、あれ?雅兄だ。』
みんなと別れようとした時、雅兄から電話がかかってきた。
『ちょっとごめんね。』
そう言って、私は電話に出る。
『"もしもし?"』
雅「"あ、凌香ちゃん?まだショッピングモールにいるの?"」
『"あ、うん。まだいるよー。そろそろ帰ろうかと。"』
雅「"良かったら、迎えに行こうか?"」
『"え?いいの?朝も連れてきてもらったのに。"』
雅「"弥が迎えに行きたいって言っててね。"」
『"わたが?こっちは有り難いけど…雅兄が良ければ。"』
雅「"うん。じゃあ、迎えに行くから、ちょっと待ってて。着いたら連絡する。"」
『"分かったー!"』
電話を切ると、お姉ちゃんの方へ向く。
絵「雅臣さん、なんて?」
『迎えに来てくれるって!』
絵「ええ?いいのかな?朝連れてきてくれたのに。」
『わたが来たがってるみたい。』
絵「弥ちゃんが?…そうなんだ。」
なるほど、とお姉ちゃんは納得した。
向「今の、お前の兄貴か?」
『そうー。迎えに来てくれるみたい』
宍「なら、来るまで待ってるか」
『え、いいの?』
芥「いいに決まってるじゃんー♪」
ホントいい奴ら。なんて思いながら、私たちは直ぐに車に乗れるよう、外へ出た。
数分すると、雅兄の車が見えてきた。
近寄ると、助手席に座っているわたが手を振ってくれている。
手をふり返すと、嬉しそうに笑う。可愛いなぁ…