第7章 07.休日
芥「って言うか、凌香今日なんか違うー。可愛いっていうか、綺麗ー!ね、がっくん?」
向「えっ、あ…ああ。一瞬誰だか分かんなかったぜ」
照れた様子の岳人がそう言うと、俺も、と亮がつぶやくように言う。
『お姉ちゃんがやってくれたんだ!』
芥「その服も可愛いー!」
『え、これ?…そうかな?』
絵「ほら、やっぱり!似合うよ!」
『う、うーん?そうなのか…』
でも、第三者の声って大切だよね。
冒険のつもりで買ってみようかな…。
『じゃあ、買っちゃおうかな…?』
絵「うん!私もこれ、買おうかな」
そりゃ、それは買わない理由がないでしょ!
『ちょっと着替えてくるね!』
絵「私も。』
向「おう」
着替えると、何故だかお姉ちゃんの方が先に出ていた。
上下なのに、早いな…なんて思ってると、お姉ちゃんが行こ、と笑む。
『え?私これ…』
絵「もう買ったから、はい。これ新しいの。」
『!えっ、でも…!』
絵「いいの。プレゼントさせて?せっかく出来た妹だから、プレゼントしてあげたいの。」
『お、お姉ちゃん…!ありがと!これ、大事にするね!』
嬉しさからぎゅうっとお姉ちゃんに抱きつくと、お姉ちゃんはふふ、と笑って私を抱きとめてくれた。
向「おーい、俺らのこと忘れてね?」
『あ、ごめーん!』
感動で岳人達の存在忘れてた!
芥「なぁ、飯食った?」
『まだ食べてない。そういえばお腹すいたね』
絵「そうだね。」
宍「良かったら、一緒に食わねぇか?」
『え?私はいいけど…』
お姉ちゃんに視線を向けると、にこりと微笑んだ。
絵「 私はいいよ。凌香ちゃんの部活のこと聞きたいし」
芥「やったー!」
ジローちゃんはそう言って私に抱きつく。
私は慣れたようにジローの背中をぽんぽんする。
絵「なんか…椿さんみたいだね。」
『あ、たしかに」
二人でくすり、と笑うとジローちゃんは「ツバキって誰ー?」と騒ぎ出す。
『私とお姉ちゃんのお兄ちゃんだよ』
そう言うと、ああっ!と納得した。
宍「それじゃあ、行こうぜ。」
向「ここは学生に優しいサイゼだろ!」
『あ、賛成ー!』
絵「サイゼ久しぶりかも」
私達は5人でサイゼへ向かった。
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