第7章 07.休日
『あ、この洋服お姉ちゃんに似合う!』
絵「そ、そうかな?凌香ちゃん、センスいいね」
『そうかなー?あ、そのトップスにこのボトムとかどう?』
絵「あ、可愛い!』
只今、お姉ちゃんとショップ巡り中。
お姉ちゃん可愛いから、なんでも似合うなー。
でもやっぱり、お姉ちゃんにはスカートが一番!
なんて思いながらお姉ちゃんにどんどん当てていく。
うん、可愛い!
絵「あ、これ凌香ちゃんに似合うそう!」
『えっ、こんなフリフリスカート似合わないよ〜』
絵「私これ試着するから、凌香ちゃんはこれ、試着してみてくれない?」
『んー、わかった。』
私が普段着ないようなふりふりしたスカートを手渡されて、お姉ちゃんは私がさっき勧めたトップスとボトムを手に取った。
着替え終われば、一度外に出て、少し遠めで全体を見る。
『確かに…このスカートは、可愛いけど…』
なんて独り言を言っていると、お姉ちゃんも出て来た。
うん、やっぱ可愛い!
『お姉ちゃん、すごい似合ってる!』
絵「そうかな?凌香ちゃん凄く似合ってるよ!」
『そうー?』
絵「あんま好きじゃない?」
『服は可愛いと思うけど…どうだろう?』
絵「凌香ちゃんに似合うけどなー」
お姉ちゃんが一生懸命説得してる。
う、うーん。どうだろう…。
向「あ、やっぱそうだ!おーい、ジロー!』
芥「がっくん、なにー?」
向「ほら、あれ!凌香じゃね?」
芥「あ!本当だ!宍戸ー!」
なんか、聞いたことあるような声が…
っていうか、今私の名前言ったよね?
なんて思って、声がした方を見る。
『あ、岳人とジローちゃん。と、亮?』
宍「俺はおまけかよ」
なんて笑いながら寄ってくる。
しかし、ショップ内に入る勇気はないらしく、入る直前で止まった。
そこまで来るなら入っちゃえばいいのに。
なんて思いながら、なんだか戸惑った様子のお姉ちゃんに説明する。
『お姉ちゃん、私の部活仲間の、向日岳人と芥川慈郎と宍戸亮。』
絵「え、あ…なるほど。私、凌香ちゃんの姉のひな…朝日奈絵麻です。」
あ、いま日向って言いそうだったな、なんて思っていると、岳人達も簡単に自己紹介していた。