第7章 07.休日
梓「この出し巻き玉子すごくおいしいよ」
『あず兄、出し巻き玉子好きだもんねー』
絵「本当美味しい…今度作り方教えて?」
『えー、お姉ちゃんに教えるほどでもないような…』
右「悔しいですが、凌香の出し巻き玉子が一番美味しいです。」
『そ、そう?京兄に言われるとすごく嬉しいんだけど…』
柄にもなく照れていると、わたとは反対の隣に座ってるあず兄が耳打ちをしてきた。
梓「僕も、キミの出し巻き玉子が一番好きだよ」
『…っ!?』
あず兄はズルい。
私があず兄の声好きなの知っててそう言う言い方するんだ。
私は真っ赤になってるであろう頰を隠すように、ご飯を掻き込む。
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それから、1時間後。
まだ、そこらのお店が開いてるか開いてないか、ってくらいの時間。
私はリビングで本を読んでるお姉ちゃんに声をかけた。
『お姉ちゃん!』
絵「凌香ちゃん、どうしたの?」
『お姉ちゃん、今日暇?』
絵「特に予定はないけど…」
『良かったら、ショッピング行かない?』
絵「え…いいの?」
『私、中々行けなくてさ!』
絵「うん…うん!行こう!!」
お姉ちゃんはなんだか、すごく嬉しそうだった。
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1時間後、待ち合わせをしていたリビングに私は先に来ていた。
私服とか、何だか久し振りな気がするなー。
絵「凌香ちゃん、私服可愛いね!」
ぼーっとしてたら、お姉ちゃんが目の前に立っていた。
そんなお姉ちゃんも、琉生兄が認めてただけあって、髪のアレンジがすごく上手だった。
いいなー、私もそれくらい器用だったらなー…なんてお姉ちゃんを見上げてると、お姉ちゃんは首をかしげた。
『あ、お姉ちゃんの髪の毛、アレンジ上手だなーって思って。羨ましい。』
絵「あ、よかったらやってあげようか?」
『え!ホント!?』
絵「うん、もちろん!じゃあ、私の部屋に来てくれる?」
『うん!』
私はお姉ちゃんに連れられるようにして、お姉ちゃんの部屋へ向かった。
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